プロジェクトFUKUSHIMA! スタート

otomojamjam2011-05-09

プロジェクト FUKUSHIMA!  
昨日のDOMMUNE FUKUSHIMA! の開局記念放送とともにスタートしました。

現在代表は和合亮一遠藤ミチロウ、そしてわたくし大友良英がつとめますが、実は数十名の有志で運営しています。単に今だけのプロジェクトということではなく、恐らくはわたしの残りの人生をかけたプロジェクトになる予感と覚悟をしています。


震災後、とりわけ、原発の人災の深刻さを前にして以降、わたしの発言、行動、見えにくかったかもしれませんが、実はこれをスタートさせるために、それこそ寸暇を惜しんで動いてました。とにかく具体的なことを一刻もはやく発表できるかたちにして、みなさんの協力をあおぎたい一心でした。
福島の現状は報道されている部分ではつたわらないような深刻な事態だとわたしは思っています。それは直接目に見えるような被害だけではなく、長い将来にわたり目に見えないかたちで身体や精神をおかしつづけるような事態でもあるのです。わたしは何度でもいいつづけたいですがこれは本当に非人道的な事態だと思っています。

一刻もはやくどうにかしなくてはいけない問題が山積してます。それぞれの分野でそのために動いている人たち沢山いると思います。わたしたちはその中のひとつとして文化の部分でやれることを考えています。
しかしこのプロジェクトは、ただ励ましたり、復興を応援するものではありません。短期的にはそういう役にはたたないとも思ってます。わたしたちが考えているのはもっと長期的に、原発の人災が引き金になって福島で起こってる様々な問題に、文化の側からどう向かっていくかです。答えが現時点であるわけではありません。でもそもそも文化の役目は答えをあたえることではなく、まずは問いの発見だと思ってます。この問題にどう向かうかだと思っています。そしてそれは単に福島の問題ではなく、人類の未来を考えることでもあるのだと思っています。


そこでまずは動かそうと思ったのが、自分たちから発信するメディアをもつことでした。これが昨日開局したインターネットのテレビ、DOMMUNE FUKUSHIMA!です。不定期ですが、ここと公式サイト、そしてわたしやメンバー達のブログやツイッターで福島の側からまずは発信していきます。


同時に、8月15日の福島での野外フェスの開催を頂点にした様々なイベントを展開、そして自分たちの意見をみなで一緒に作品にしていくための学校のような枠組みを考えています。


プロジェクト、大きくはこの3本柱で長い長いスパンで進めていきます。


協力してくださるかた、切実に求めています。とりわけ実務的なことが出来る方が必要です。資金も場所も切実に求めています。現時点ではミチロウさんとわたしの財産をなげうつ形の自腹で動いています。パンクミュージシャンと、ノイズ、ジャズ、映画の音楽をやってる人間の自腹です。まったく資金がないどころかこれから口座を作る・・・というのが現状です。2週間以内を目安に、なんらかの形の募金のシステム、スポンサーになりやすいシステムを考えて、動きを軌道に乗せ、将来的にはこれに関わる人たちには、ちゃんとしたギャラや給料がはらえる経済活動にしたいとも考えています。


どんなプロジェクトになるかの詳細はここや、公式サイトで順次公表して行きます。宇川直宏の手による本当に様々な意味をこめたロゴマークについても、近日中に説明書きたいと思います。ぜひぜひこの動きに注目ください。



プロジェクトFUKUSHIMA! 公式サイト
http://www.pj-fukushima.jp/index.html


DOMMUNE FUKUSHIMA!
http://www.dommune.com/fukushima/


大友良英 [文化の役目について:震災と福島の人災を受けて]
http://www.japanimprov.com/yotomo/yotomoj/essays/fukushima.html
講演を文字におこしたものですが、今回の動きの根本になった考えがわかると思います。