体調復活

otomojamjam2006-12-02

ご心配おかけしまたが、体調、どうにか復活です。酒も呑めないのに肝臓の数値がなにやらおかしくなっていたのですが、原因は過労と胆石でして・・・ま、要は食べすぎと働きすぎ(苦笑。 かっこわるいなあ〜、まったく。普通ね、音楽家の病ってのは、古くは結核とか、性病とか、ドラッグやらアル中やら、で、今は鬱病とかってのが定番なのに・・・。音楽を創造する人間なんてのは怠惰であるべきだと、そういう病のほうがクールに見えたりするもんだけど(それもどうかと思うけど)、オレの場合、過労と胆石だからね、日本の働きすぎのお父さんと変わらない、もう、泣けてきますわ。打ち上げのしすぎだっちゅうの、このお調子もんが。


え〜、
日記をあまり書いていないこの1ヶ月間、イラクの内戦がひどいことになっていたり、なんだか強引に教育基本法だかなんかをアベさんが通したり(ほんと、恐ろしい人が首相になってしまった、みんないいの、本当にこんなことで????)、イギリスでスパイが核で暗殺なんてまるでマンガみたいな事件があったりって最中にオレはなにをしていたかというと、そんな世界情勢とは全然関係なく、前半はのんびりとONJOの欧州ツアーをしておりました。
ツアーについてはメンバーの水谷浩章カヒミさんの日記にも出ているので、そちらを参照のほどを。
でもって、水谷日記にも出てきますが、フランスやスイスで地元のゲストインプロバイザーを迎えての公演、これが素晴らしかった。半分は即興、のこり半分は、かなり解体した僕等のナンバーって感じで。
ツアーに行く直前、代々木でやった神戸の知的障害者とのワークショップの発表会なんかのことが、ずっと頭の中をぐるぐるしていて(これが、やっぱ本当に面白かったのだ)、で、このフランスやスイスの公演をやっていて、なんだか言葉にはならないのですが決心がつきました。ここ2年、ずっとやってきたONJOのプロジェクト、来春に出るライブ盤(2枚組みを2種出します)を最後に、次にシフトします。といっても解散とかメンバーチェンジとか、そういう劇的なことではなくて、なんというか、ステージの作り方やメンバーの集め方、企画方法や音楽の作り方を含めていろいろ変えていこうって感じで。頭の中にはだいたいの漠然としたプランはあるのですが、今はまだ形になってないので内緒。実は、今年に入って、この時期のONJOのライブを録音しておかないと、もう同じ演奏はないなって思って、突然ライブ録音をおもいたったのですが、この予感正解でした。でも、ライブ盤は単なるアーカイブとして出したいのではなく、次のアイディアの布石として意味のある作品として出したいと思っていて、そのことを考えながら、ライブ盤の編集作業をしていこうと思ってます。2月3月の発売をお楽しみに。




11月後半はオーストラリアでの仕事をキャンセルして病院で検査をしつつ療養。その間いくつか本を読みました。田中克彦の「ことばとは何か」氏の本はいつも、すごい刺激になります。学問というか、ものを表現する際の良心のあり方を教えられるからです。それから何年も前から積読になっていた橋本治の「20世紀」。橋本さんの本にも、いつも本当にうならされます。もっと勉強しなくちゃなあ、って、橋本さんの本を読むと、切実に思うのです。それから山下勝利「クレージーキャッツ物語」。昭和のコメディアンの話が実は大好きなのだ。でも、もう少し突っ込んだクレージー伝が読みたいな・・・そう思わせる本でした。



でもって、その間を縫って
足立正生監督作品「幽閉者」音楽の一部入れ替え。挿入曲やエンディングテーマまで差し替えました、これで作品ものすごく変わったと思います。もし試写会で見てしまった方、ぜひもう一度見てみてください。
ちなみにサントラCDも来年早々に出る予定です。詳細は近々アップします。



それから、この数年ずっと懸案だったサンフランシスコのレーベルasphodelから出るDVD&CDのソロ作品が、やっとほぼ完成しました。わたしにとっては初と言ってもいい本格的なソロ作品。DVD本当にすごい作品になっています。これも来年早々出ると思います。初のDVD作品ですが、わたしの代表作と胸をはれる作品です。皆さんからタイトル公募しましたが、結局はレーベルのほうが出してきた案でいくことになりました。沢山の応募ありがとうございました。



先週末は、ふらっと、急遽大阪の浜田真理子さんのレコ発ライブに飛び入りで一曲。参加曲以外は客席や袖で聴いていたのですが、いやもう、実にすばらしいコンサートでした。




そして、昨日はGRID605でイクエモリさんとライブ。今年はGRIDをせっかく立ち上げたのに、自分自身はあんま出演できずでしたが、最後にやっと。演奏は入手したばかりのGibsonのアコギで。1966年の品で、友人から長期間貸し手もらえることに。ものすごく深い、いい音がします。10年間押入れにあったようで、修理にギター1本分の値段がかかってしまいましたが、それだけの価値あるギターっす。Iさん、ありがとう。これで多分今年のGRID605の公演は最後になります。来年も、のんびりと独自のペースで、いろいろやりますので、忘れなく。



いや〜、久々にのんびりした。




今回の体調不良、根本的な原因は疲労、要は働きすぎにありそうなので、来年以降、少し仕事のペースを変えていきます・・・ってこれ、毎年言ってるなあ。このまま海外ツアーを減らさないと命にかかわるような気がする。とにかく仕事減らすぞ。といいながら今年ラストもまだツアーの日々。下にツアースケジュールつけときます。欧州にお住まいのかた、ぜひぜひいらしてください。


そうそう年内、国内でのライブは 12月24日クリスマスイブの晩に新宿PITINNのONJQのみです。国内では3年ぶりのONJQ、ってか、今回はクインテットではなくカルテットなので初ものであります。ONJQのオリジナルメンバー4人によるカルテット、お楽しみに。あ、もしかするとですがサプライズのゲストがあるかもしれません。
12月24日 ONJQ  @新宿PITINN
大友良英(g) 津上研太(sax) 水谷浩章(b)芳垣安洋(ds)+ゲストあるかも


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SWR NEW JAZZ MEETING 2006
Franz Hautzinger's REGENORCHESTRA XII
Franz Hautzinger(tp, quartertone tp )
Cristian Fnnesz(g+elctronics)
Otomo Yoshihide(g+TT)
LucEx (b)
Tony Buck (ds+perc)

12月7日 17:00 General rehearsel (with audience)in baden baden..SWR radiostudio1
12月8日.21:00 stuttgart musikhochschule
12月9日 20:00 Basel, gare du nord
12月10日20:00 .karlsruhe , tollhaus
12月11日.Venecia

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12月15日
LMC 15TH FESTIVAL OF EXPERIMENTAL MUSIC
Anode @ ICA London
http://www.l-m-c.org.uk/
http://www.ica.org.uk/?lid=12615

ANODE
Otomo Yoshihide(TT, composition)
Ichiraku Yoshimitsu (ds+perc)
Uemura Masahiro (ds+perc)
Tim Barnes (ds+perc)
Mark sanders (ds+perc)
Sachiko M (sinewave)
Andrea neumann (inseide piano)
Ko Ishikawa(sho+electronics)
Stefano Tedesco (vib +electronics)
Sarah washington(electronics)
Rhodri Davies ( Harp)
Angaharad Davies ( Violin)
Matt Davis (Trumpet)
Tom Chant(sax)

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写真のほうは、1月から仙台でやるwithout record展にあわせて、ふたたびターンテーブルで。
今回は66台のターンテーブルが回ります。お楽しみに。