ライブ ライブ ライブ

otomojamjam2007-05-03

ひらいてしまった術後の傷のほうの抜糸も終え、体調、健康だった昨年の今頃の感じにもどってまいりました。



昨日は甲府桜座でライブ録音も兼ねた田中泯さんとのDUO公演。泯さんが壊れてしまうのではと思えるようなものすごい踊りを前に、わたしも終演後はなにも残らないくらいの演奏。10日前に決まったライブだけに集客が心配でしたが、幸い会場は満席。わざわざ遠方からきてくださったみなさん、地元のみなさん、ありがとうございました。例によって、強烈にドライな音像の桜座で、音の細部まで顕微鏡で見るような演奏が出来ました。今回の録音はそのまま泯さんのアムステルダム公演の音源として使われます。(写真は昨夜のライブに来てくださった方のブログから無断転載してしまいました。事後承諾になりますが、どうかご容赦を)



さて、もうひとつ、わたしにとっては人生の節目となるような重要なライブ録音が控えています。
5月12日に広島の教会を使って、昨年から懸案の『2台のエレクトリックギターとアンプによるモジュレーション』のライブレコーディングを行います。2台のエレクトリックギターと2台のアンプとの間で起こるフィードバックが互いに干渉し合い、平行感覚がどうにかなってしまうような、複雑な音像が展開・・・とまあ、文字で書くとそういうことなんですが、こればかりは、言葉では非常に説明しづらい。というか実際に自身の体でぜひ体験してほしいと思っています。単に耳だけの聴取ではなく、全身を使った聴取体験になると思います。
ファーストセットは、この作品のライブ録音を。セカンドセットは、会場の響きを生かして、アコースティックやエレクトリックギターによるソロを。どちらのセットもPAを使わずに演奏します。ひさびさの広島公演。少々遠いですが、それだけの労力をはらって広島に来る価値はあると思います。
会場でお会いできるのを楽しみにしてます。


5月12日(土)18時開場 18時30分開演
広島「オリエンタルホテル広島 チャペル」
大友良英ギターソロ
第1部:2台のギターとアンプによるフィードバック作品、
第2部:アコースティック&エレクトリック・ギター・ソロ
前売:3,500 円、当日:4,000 円
問い合わせ:電話 082-240-5111(ジャズライブ受付係)
http://www.oriental-hiroshima.com/consert/index.html


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もう2つほど告知を



3月にdoubut musicから出た『高柳昌行 ニュー・ディレクション・フォー・ジ・アート/「涙」完全版』、もう聴いていただけただろうか。かつて発売された幻野祭のコンピを知る人はわかると思うが、あまりに録音が悪くてこれまで発表されなかった音源。でも、今回、信じられないくらいの音に生まれ変わっています。独特の歪み具合といい、耳に来る圧力といい、これまで発売になったどのニューデレクションよりも、わたしが70年代に何度も聴いてきたニューデレクションのライブの感じにもっとも近い音になっていると思います。とにかくすごい音源。この辺の音に興味ある人はチェックしてみるといいと思う。
http://www.doubtmusic.com/new.html

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もうひとつ高柳関連で詩人、吉増剛造とのライブ『死人』がJINYA DISCから発売になっています。高柳、吉増のセットはチェロの翠川敬基も加え80年代に何度か行われていて、そのうちのいくつかはわたしも会場にいて聴いています。高柳さんのニューデレクション等でのコンセプチャルな即興演奏の録音はいくつかでてはいるけれど、いわゆる完全即興でのセッションの録音、音源は結構少なくて、アナログのみででていた翠川さんとのDUOやジョン・ゾーンとのDUO(どちらも片面のみ)と富樫雅彦とのDUOくらいではなかろうか。多分CDになったものではないはずだ。そう考えるとこの『死人』はCDでは初の即興セッションの音源ということになる。これも彼の音楽を知る上では要チェック。
さらにこのCDの発売を記念して生前の高柳さんの映像も交えたライブがあるので、こちらもお時間あるかたはぜひ。吉増さんの生の朗読は必聴です。


『死人』(しびと)発売記念公演
5月13日(日)open 18:30 start 19:00 @ 表参道 エクスレルム
第一部
映像 高柳昌行 朗読 吉増剛造
第二部
吉増剛造(朗読)マリリア(ボイス)ジャン・フランソア・ポーブロス(ギター)
http://www.jinyadisc.com/concert/shibito_concert.html