ただ音が聴こえている状態

アーストワイルから発売になるキース・ロウ、SachikoM、中村としまる、大友良英のベルリンでの4時間ライブのCDのライナーを書いた。これが英訳になる。ほかの3人もなにか書いていると思うのだけど、皆内緒にしているから不明。

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演奏から半年後、最初にこの録音を聞き返した時、わたしはびっくりするくらい何も覚えていなくて、聴いていてとっても新鮮だった。通常の1時間程度の即興ではそういうことはまずない。45分なり1時間なり演奏するのと4時間演奏するのとでは、演奏すること、あるいは聴くことの意味がまったく違ってくるように思う。結果的に記憶することの意味や、あるいは記憶を参照しながら演奏することの意味あいもかわってくるのではないか。言語を理解するように音楽の音韻を認識するのではなく、ただ音が聴こえている状態の中に居る感覚とでも言ったららいいだろうか。ひとつ言える事、それはこのCDを聴くことと、この音楽を演奏することの間の領海は完全に溶けていて、そこにはただその音が鳴っている場所と時間の違いがあるだけだ・・ということだ。

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発売は4月1日。昨年出した「FilamentBOX」「Good Morning,Good Night」の一連の流れの作品になると思う。個人的にはこの2枚は昨年最大の出来事というか事件だったんだけど、日本ではほとんど誰も言及してくれてなくて、ちょっと寂しいなあ。年末あたりの今年のベストCDとかいうのでいろんな人から番外の問題作あつかいされてどうするよ！なんて思ってたのに・・・あはは（苦笑　まったく無視でしたねえ、これまでの尺度では簡単にはかれないような、すごい作品だと思うんだけどなあ。今度の4時間ライブも無視だったらどうしよう。ちなみにこの作品がこの3作の中では一番従来の音楽と呼ばれてきたものに近いかもしれないなって、ちょっと思います。もう誰も言わないから自分で言うけど、この一連の3作品は問題作だと思いますよ〜みなさん・・・・あ〜〜〜なんか虚しい（泣笑　

今日はこれからPITINNで芳垣安洋のバンド「Emergency!」のライブです〜。オレを高校生なみのただのギター好きにしてくれるバンドです。今日はGIBSON SGとFenderのTwin Reverbどちらも64年製、これどちらも素晴らしくいい音です。それに歪みものいくつかとワウペダルのみのシンプルなセットで。もしかしたらバードランドとディレイも使うかも。あ、以前どっかのサイトだか雑誌だかにわたしがコンプやらフェイザーをつかってるって書いてありましたが、そんなエフェクター持ってませ〜ん。ギター好きなら音聴きゃわかるっしょ。ここでは暗くて太めの歪んだでも倍音を沢山含む深い音が出れば、あとはなにもいらないんです・・・って、こんな具合にやるプロジェクト、プロジェクトで言ってることが変わるからオレ信用されないのかね。
ではPITINNで。