80年以上も

otomojamjam2005-10-13

ドナウエッシンゲンの現代音楽祭って80年以上も続いているらしい。
わずか人口15000人の小さい町で、こんなに長くフェスがつづいているってのは驚異。無論ドイツ南西放送の全面的なサポートあっての話だとしても、大戦があったこととか、町の財政のこととかを考えるとすごいことだと思う。フェスの初回はヒンデミットだったそうだ。なんだか、気が遠くなるくらいの歴史だ。
実は過去に2度ほどこのフェスから出演依頼をもらっている。でも、スケジュールやらいろいろな事情で行けなかったりして、今回数年越しで、やっと行くことが出来た。しかも、自分で自由にメンバーを選べて、3日間ラジオ局のスタジオで録音した上に、会場では、満足のいくまで、何時間でもサウンドチェックをさせてくれて、充分のコンディションで本番に望めるようにしてくれる。さすがにここまで厚遇を受けてフェスにでるのは初めてで、最初はよくある現代音楽祭くらいにに思っていたんだけど、正直、ちょっとびっくりしている。歴史があるってのはこういうことなのかもしれない。
ここまで音の上でもケアしてもらえると本当にやりやすい。なにしろ僕等にとっては会場のサウンドシステムそのものが楽器本体でもあるからだ。会場のシステムを味方につけられるかどうかで、音楽の内容もまったく変わってしまう。明日の本番が楽しみ。



ところで今日の写真はターンテーブルにそっくりな姿をしているけど、実は円盤状の磁気盤に音を録音する「ナショナルのMagnafax」という円盤型レコーダー。実はこれ現物はまだ見たことがない。進化の過程で滅びてしまったオーディオには面白い物が沢山ある・・・ってあたりは音楽の進化とも良く似ているなって思います。