今日は知的障害者のワークショップの発表会でした

otomojamjam2005-12-04

神戸の旧乾邸で神戸大学の大学院生が中心になってやっている知的障害者ワークショップ、今日はその第一期の発表会の2日目。
タイトルは「音の城」
これまでもここに書いてきたような問題はいろいろあるのだけど、でも、そういう問題があることを忘れさせてくらいの、いい音楽が、正確には音楽の萌芽のようなものが沢山あって、音楽になる以前の、なにか音がキラキラと光りだす瞬間みたいなものがあって、わたしは正直感動しました。
でも、これって、もしかして「知的障害者がやっているから・・・」というような色眼鏡をオレがかけて見てやしないか? という疑問符、後ろめたさみたいなものは常についてまわりながらの感想でもあります。そういったものをリセットして、たとえば録音した音だけをなんのインフォメーションもなく聴いて、オレは感動するのだろうか? みたいな自分への問いかけは、常にかたわらにありつつの感想なんですが。
このへんのことは今はまだ保留です。
ただ来年から3ヶ月だけですが、自分が関わる中で、なにをしていけばいいのかの手がかりをすこしづつですが見つけています。
今日はワークショップ主催の学生達や参加者、参加者の親、そしてゲストの千野秀一さん、お客さんできてくれた人間の行動を研究している細馬宏道さん、こうしたワークショップのベテラン野村誠さん、来年一緒にやることになる林加奈さん、ほかにも沢山の方たちと、居酒屋でかなり遅い時間まで何時間もずっと討論やら議論をしてました。リラックスしつつ有意義な話し合いだったんじゃないかな。ものすごい面白い話が沢山できた。ほんとうに難しそうだけど、でもとっても刺激的でもあります。
いまのところのオレの決意は、
「どんなことがおころうと、参加者も楽しんだ上で、みなで音楽を作ったうえで、でもオレの音楽でもあるみたいなものをやらねば」
それは、自分の演奏をして、みなもひっぱって、かつ自分を表現したいとかいうようなうざったい話ではなくて、なにか、ワークショップ参加者が楽しめるような、参加者が音楽をやっているという楽しさを共有できるような音楽的な枠組みを作ったうえで、それをやることが結果的にはわたしの作曲作品としても十分機能する・・・くらいまでのこと、できないかなと思ってるんですが・・・。ま、これも現時点での思いだけなので、具体的なプランはまだないのですが、でもやる以上は、プレゼントするだけじゃなくて、自分にとってもしっかりと意味がないとね。
これまでさんざん、ここで批判的なことをかいてきたけど、今度は自分がやる番。


あ、予告した「踊り」のほうですが、さそってくれた彼と、なりゆきでパーカッションをやることになって、なので踊りではなくてパーカッションのアンサンブルをやりました。期待してた方、ごめん。でもとっても楽しいアンサンブルでした。



あ、ところで、今日も来てくれた敬愛する思想家の細馬宏道ことかえるさんがインターネットラジオをやっておりまして、で、ここでわたしの近江八幡でやったソロや先月発売したCD「see you in a dream」に触れながら、とっても面白い試行錯誤をしてます。
ここです↓
http://homepage.mac.com/carte/numa/numa293.mp3