DSとのレコーディング

otomojamjam2006-01-26

昨日の日記にも書いたレコーディングは非常に充実したものでした。なによりDSの音楽への誠実な姿勢と、ぼくら4人へのリスペクトが隅々にまで感じられて、ちょっと感激するくらいいいレコーディング。気持ちの良い現場。


僕等のような音楽が、たとえばポップスなりクラシックなりジャズなり現代音楽なりの既成の音楽に使われるとき、多くの場合は、それが、ちょっと風変わりなスパイスとしてだったり、サンプリングの素材だったり、あるいはまあ俗に言う「うわもの」のように使われることが多いのだけれど、それは決して悪いことではないけど、でもまあ、その音楽にとっての本質的な音というよりは、ちょっと流行のアクセントみたいになってしまうことも多々あって、でもって、オレでも、時には、そういう使われ方にむっとくることだってあるのです。特に「ノイズの人はこのへんでギャって適当にいれてください・・・」みたいないわれ方をすると本当に腹が立つ(ときもある・・・ま、同じ言い方でもシチュエーションによって違うんですが)。そういうのって結局は、僕等との間にちゃんと垣根を作って、越境してこないように最初から防衛線をはっておきながら、でもわたしたちはあなたたち異文化の人にもちゃんと理解ありまーす(慈悲の笑顔)・・・みたいな、非常に不愉快な、本質的な差別意識を、無意識下にもっているようなもんで、しかもそのことにそーいう奴等は大抵は気づいてなくて・・・こういう人とは一生友達になりたくないなと、実はココロの中でつぶやいていたりするのです。利用してんじゃねえよ、タコ!!! みたいなね。


今日のレコーディングはその真逆。彼のデレク・ベイリーとの共演盤をきけば分かるとおり、彼は本質的な意味での深い共演を彼自身の手法を崩すことなく僕等としてきます。まだまだレコーディングプロセスの最初の段階ですが、出来上がりが非常に楽しみ。


ところでよくよく考えてみると、中村としまる、Sachiko M,秋山徹二と4人で録音するのなんて初めてかもしれない。僕等はあまりにも年中いろいろなところであっていて、いつも共演をしたりしているので、気づかなかったけれど、確かにこの編成は初めて。非常に自由にいくつかの即興演奏を録音。しかもものすごい高いクオリティ。本当に面白かった。こんな場をつくってくれた彼に感謝。実に気持ちの良いクリエイティブな現場でした。




さて明日からは、また別のレコーディングでしばらく缶詰。こちらもオレにとっては新しい挑戦で、非常に楽しみ。