GRID605仮オープン!

otomojamjam2006-06-04

GRID605無事仮オープンいたしました。



お越しくださったみなさん、来たかったけどこれなかったみなさん、そして場所を提供してくれている匿名さんや、スタッフのみなさん、まずはGRID605無事に仮オープンできました。協力、応援、ありがとうございます。




内容につてはすでにミクシーやはてななんかに何人かの方がかいてくれているとうりで、私個人にはものすごく有意義なものでした。
検索して目に付いたブログをいくつか
http://d.hatena.ne.jp/doubtwayoflife/20060604
http://d.hatena.ne.jp/isshee/20060604
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=148500847&owner_id=2511842
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=148387189&owner_id=1289675
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=148343325&owner_id=179889




ここにも出てきているとおり、平井さん、北里さんとの鼎談は本当に面白かった。
今回は平井玄の著書「ミッキーマウスのプロレタリア宣言」をタイトルにしたとおり、まずはわたしは、新宿の裏路地で生まれ、大学を中退し、病気の体をひきづりながらフリーターとして家族を食わせるなかで、今の自分のリアリティの中から言葉を搾り出している平井さんの話を聞きたかったってのがあります。それはいつもここで引用している近年の鶴見俊輔が、運動の根拠を「理論」の中に求めるのではなく、日常の営みの中に見出そうとしている姿勢にも通じるような気がしてます。この本の平井さんは平井さんの日常という現場の中で見出していった言葉を僕らに投げかけてくるわけで、それは、オレにとっては、もう音楽そのものだと言ってもいいくらい。音楽につてい書かれているわけではないこの本を音楽書として紹介したい衝動にかられるのは、それが音楽批評になっているからではなく、ほぼ音楽といってもいくらいの力を平井さんの活字が持っていることに打たれたからだと言っても過言じゃない。彼が大好きなアイラーなどより、オレにとっては、もっとずっと身に迫ってリアルな音楽がこの本なのだ。
その本への非常に深い反応を示したのが北里義之だった。彼はミクシーのブログの中で、ほぼ毎日、ものすごい深い内容の音楽評論(主にCDへの批評)を書き続けている。毎日だよ。ただ日記を書くだけなら毎日はわかる。でも北里さんのブログは日記みたいなものではない。そのまま専門書籍として出版してもいいくらいの、そんじょそこいらのプロの評論家が雑誌に書いているようなレベルなどはるかに凌ぐような深い批評が連日続けられているのだ。内容にもだけど、その姿に正直感動した。彼も理論などではなく日常をどう生きていくかという中で、彼の言葉をつむぎだしている。その中で北里さんは平井さんに見事に反応していて、それはまるですばらしい即興演奏を聴いているかのような反応だったのだ。
平井さんにしろ、北里さんにしろ、ある時期以降ライブの現場にこなくなった2人に対して、オレは正直、もう関係のない人たちだと思っていた時期がかなりの期間あった。その上、北里さんにいたっては、いいがかりに近いようなおかしな音響派批判を載せたミニコミを数年前に出していたりしたこともあって、はっきりと不愉快に思い、信用すらしていなかったくらいだ。でも、現場ってのは、もちろんオレがでているような音楽の現場だけをさすわけじゃなくて、それぞれの個々人が抱える自分自身の生活に根ざした日常という戦場のことなのだ。その現場に自分の力でどれだけ立ち向かっているか・・・信じられるのは、そうしたことしかないんだってことに、この2人の活動は気づかせてくれたのだ。だから、新しいスペースをはじめるに当たって、そんな2人の「理論」ではなくて「立ち方」・・・いやいやもっと正確には日常という戦場のサバイバルの話を聞きたかったのだ。




正味3時間近くつづいた鼎談や客席も含めた討論については、とてもここにはまとめきれないけど、きっとこの先の私自身のものを見る目、現場への立ち向かい方の大切に指針になってくれると思うし、会場いたひとりひとりにとっても、リアルな問題として響いたんじゃないかな。まだ読んでない人は「ミッキーマウスのプロレタリア宣言」を読んでみるといい。今日の鼎談で話したようなことがしっかりでているはずだ。






さて、オープンではなくてプレオープンにしたのは、今日をふまえて本オープンへの課題を検証したかったからってのもある。ってことで検証。


●近所の手前もあって弱音スペースと最初に宣言しちゃいましたが、今日演奏した感じだと、弱音にこだわらなくても、近隣に迷惑がかからなければある程度の音量までならいけるかも→でもさすがにバンドとかドラムセットのようなものは無理だけど、ま、様子をみながら苦情が来ない程度にね。今日も2ギター、2アンプのフィードバックソロをやれたんで、結構大丈夫かな。


●12畳に35人(実際はスタッフ出演者を含め46人いた)で5時間はさすがにきつい→短いセットならそれでもいけるかも、でも今日のような5時間近い長時間ものは30人限定くらいが限界かな。それと今は19個しかない椅子をもう少し増やしたほうがよさそう。



●密室に多人数で、今日は空調がきかなかった→扇風機とかも考えたけど、やっぱもう一台空調を増やすのが最善策かな・・・出費かさむけど(涙。



●靴を脱いであがるのはいいが下駄箱が足りない→これも購入。



●禁煙にしたけど、これ、愛煙家には厳しいかもですが、狭いのと、借りてる場所なので、これはキープで。



●心配していたゴミ関係だけど、ふたをあけてみれば、みな各自持ち帰ってくれて、おまけに何もいわないのに、椅子の片付けまでみなでやってくれて、ちょっと涙ぐむくらい感謝。



●ライブだけじゃなくて対談やらレクチャーもあり。






ほかにもいろいろあったけど、まずはいい滑り出しかな。個人的にはここで最初に音をだしたのが宇波拓だってのが、非常に誇らしい気持ち。この先、スタッフでもあるの岩井主税なんかとともに、彼も自由にあの場を使ってくれればいいと思っている。





さて、明日からは再び安藤映画。







あ、今日の写真は平井さんにちなんでミッキーマウスのタンテ