バーデンバーデン到着

otomojamjam2006-12-04

成田、ロンドン、シュトゥッツガルトと飛行機をのりついで、その後車で1時間半、吉祥寺でバスに乗ってから、ぴったり24時間でドイツ、バーデンバーデンのホテルに到着。
今回は現代音楽やジャズ、即興音楽を数多くサポートしてくれている老舗SWRドイツ南西放送の仕事でウィーンのトランペッター、フランツ・ハウジンガーのバンドを。さすが国営放送、5つ星の豪華ホテル。星が多いのはいいんだけど、チップやバーが高いのが僕等ミュージシャンにはちょいと難儀なところ。
本来なら12月は雪が積もっていてもおかしくないのに、深夜の気温が11度もあって、生ぬるい雨が降っている。同じSWR主催でドナウエッシンゲン現代音楽際に出るために、この街に来たけど、そのときのほうが寒かったくらいだ。



到着するなり、メンバーがバーで出迎え。速攻ベットに入りたかったのに、もう。みんなかなり結構出来上がってやがる。今回のメンツはリーダーのフランツ、みなさんおなじみエレクトロニクスとギターのクリスチャン・フェネス(なんとこの2人はウイーンの中学校で同級生だったそうだ)、the Exのベーシスト、リュック・エックス、90年代初頭一緒に世界中をツアーした朋友、ドラマーのトニーバック。皆互いに古い仲だけど、このメンバーでやるのは初めて。フランツやトニーと一緒にバンドをやるのは実に10年以上ぶり。
でもって、会うなり、みんな老眼鏡の話で、盛り上がってやんの。まったくねえ。メンバーは皆40代中頃なのだ。
最近このパターン、日本の楽屋でも、アメリカでも、そしてここ欧州でも多い。ま、僕等周りのミュージシャンが、だんだん年齢を重ねてきてるってことだけどね。15年前だったら、会うなり健康の話なんて絶対にありえなかった。まずはギラギラした眼で最新の音楽情報の交換にはじまって、でもって仲間やら先輩ミュージシャンのゴシップ話、で、あとはおきまりの女と薬・・・とまあ、いかにもミュージシャンでございみたいな感じだったけどさ、みんな、いきなり老眼鏡の話かよ、おい!お前もう使ってる? じゃないよ。まったく。「オレ持ってないけど、この間かけてみたら、譜面がすごいよく見えてショック・・・」なんて言ってるやつもいて。え〜と、でも、これわかる。そうなんだよねえ。これ読んであきれてるみんなだって遅かれ早かれそういう思いをするんだから。
でもオレはまだ老眼鏡使ってませーん。ただ、なぜか最近、近眼が進行していて、あんまモノが見えない。見えてるときからオマエはモノが見えてないやろ・・・と突っ込みがはいりそうですが。これも老眼の始まりなんですかね。
なにしろ新しいことにばかりに価値を見つけがちな欧州のニューミュージック界で、頭が白くなったり、禿げかかったり、胆石が出来たりしながら、老眼鏡の年齢までサイバイバルしてきてるんだからさ、みんな、それなりにしぶとい奴等なのだ。そして、そのしぶとさが音楽に出ているところが、彼等を好きな理由でもる。


明日からラジオ局のスタジオに1日中拘束されてリハをしつレコーディングを。
せっかく温泉の街バーデンバーデンの5つ星ホテルにいるのに、朝から晩までスタジオに拘束。でもスタジオにいるほうが、観光してるよりオレは好き。機材やマイクを見てるだけでも幸せになる。それに拘束って漢字を見ると・・・・・・・・、この話はまあいいや。さて、どんな音楽が生まれるか。