デンマークは雪だ

otomojamjam2008-03-24

写真はたった今到着したAarhusのホテルの中庭。はじめてくる街です。寒いっす。多分氷点下1〜2度かな。昨夜ここAarhusは吹雪だったそうで、雪がつもっております。中庭の写真しかないのは、寒くて部屋を出たくないからっす。

パリ滞在わずかに36時間、エッフェル塔凱旋門も、そしてとろけるようなフレンチのディナーもなく、僕らはせっせとリハと本番をこなして、旨いとはいえないフェスのまかないメシをかっこんで、ホテルで数時間の睡眠後、朝9時にホテルを出て、シャルルドゴールからコペンハーゲンまでをジェット機で、その先はプロペラ機をのりついでデンマーク北部最大の都市Aarhusに8時間かけて移動。
移動してホテルの部屋にはいると最初にやるのはバスルームで洗濯をし、そいつを部屋に干す・・・なんてのはいつも書いてる話ですね。ツアーっていうと、毎夜、美女にかこまれ、酒や薬や・・・なんて思ってる方いるかもしれませんが、現実はこんなもんす。移動、洗濯、リハ、コンサート、打ち上げ、睡眠、移動・・・これの繰り返し。ごくごくたま〜〜に、○○やら、●●やらというイレギュラーな事態も発生しますが〜、まあ、そんなのはごくごくたまにで、単調な暮らしのツアーミュージシャンの楽しみってのは、なにより各地の旨いメシってことになるのであります。だからフランスでまかないメシしか食えなかったのはかえすがえすも残念で泣けるのよ・・・、え、ミュージシャンなんだからメシの話なんてしてねえで、音楽の話をしろって。


なにより毎ステージ毎ステージ、実際にいろいろな試みを出来るのが、ツアーの醍醐味。今回は残念ながら諸事情でカヒミさんが参加できなかったので、とりあえず歌の部分は置いて、まずはONJO初期の初心に帰って、ドルフィーナンバーの再検討を新しいフォーメーションの中で試している最中。昨年夏、秋の空間的アプローチを通過したあとでの初の海外ツアー。毎回空間的なアプローチが出来るわけではないが、同じステージの上でも、それ以前とは違うことが起こるはずで、今回は、毎回設定を様々に変更していくなかで、何が出来るのかを丁寧に見ていこうと思っている。ドルフィーの曲には、そういったことが出来る懐の深さのようなものがある。

ということで、ツアー初日、パリ郊外で行われたBanlieues bleues fes。ONJO最初期のメンバーでもあるマッツ・グスタフソン、アクセル・ドナーに加え、パリ在住の沖至さんにも参加いただきました。この沖さんが素晴らしかった。なんというか、融通無碍って言い方がいいのかな、この独特の感じは、多分ある程度以上の年齢にならなければ様にならないと思うのだけど、沖さんのは、間違いなくそんな感じ。先日の刀根さんもそうだったけど、歳を重ねるってのが希望に満ちたことに思えてくる。素晴らしかったのは沖さんだけじゃない。なによりも、公演後のスタンディングオベションがそれを証明してれたんじゃないかな。皆手探りの中、素晴らしい演奏でした。あと6コンサートで新しいONJOがどういう姿になっていくのか。旨いメシが楽しみなのはもちろんだけど、なにより楽しみなのはこっちのほうだ。


さ〜て、そろそろディナータイム。腹が減っては戦は出来ない。百万語の理屈より旨いメシに勝るものなし。今日はAarhusでも有名なヴェジタリアンの店に連れて行ってもらえる予定。



写真は沖至さんと青木タイセイ。そして対バンになったハミッド・ドレイクと高良久美子芳垣安洋