特殊ライブ、アジアン・ミーティングいよいよはじまりまーす

otomojamjam2009-10-22

浅草のアサヒ・アートスクエアーでアジアン・ミーティングの設営はじまりました。
まだセットアップ中で写真で全貌を見せられないのが残念ですが、かなり特殊なコンサートになりそうですよ〜。



なにが特殊なのかというと、まずはそのセッティングです。目指すはライブそのもののインスタレーション化。これまでやってきたENSEMBLESのインスタレーションとコンサートの中間領域のようなセットアップです。どんなふうになってるかは、まあ来てのお楽しみ。従来のステージはもちろんありません。
当然のことながらサウンドシステムのほうも相当特殊です。YCAMでやったオーケストラズのあの音の感じを生でやると思ってくれればいいかな。いや、それだと例えがちがうかな。いくつか数えてませんが、スピーカーだけでも軽く数十チャンネル分あります。個々人が鳴らす単独システムもあれば、GOK SOUNDの近藤祥昭の手により会場にはりめぐらされた16チャンネルの特殊システムもあって、その両者が絡み合う中で生まれる音場そのものが前例のない特殊なものになる予定。
照明も負けてません。照明デザイン高田政義の手によるセットアップで、VACANTの「without records」やパラボリカのfilamentの展示で使われた電球群が再び登場します。さきほど、ほぼ基本セッティングがおわりましたが、今回も美しいですよ。




出演者も続々東京に集まりだしています。シンガポールからはザイ・クーニンとFENのユエン・チーワイ、初来日のヴィヴィアン・ワンとレズリー・ロウの4人が次々来日。ソウルからはFENリュウ・ハンキルが、アムステルダムからもDJ Sniffが到着。ここに書けないのが残念ですが、みな、超個性的で、一緒にいるだけで面白いことだらけ。残すはもうひとりのFENメンバー、北京からのヤン・ジュンを待つのみです。


ONJOの休止をうけて、わたしが今もっとも力を入れているバンドは今回2度目の来日公演になるこのFENです。ステージで演奏するよりは、特殊なセッティングの中のほうがより本領が発揮できるユニットでもあります。
まずはこのFENが中国公演を経てどう変化してきてるかにも注目ください。
FEN結成については、ここに詳しく書いてます。
http://d.hatena.ne.jp/otomojamjam/20080721




もう何度も書いてますが、シンガポールシーンの最重要人物のザイ・クーニンは、わたしがココロから敬愛するそして尊敬する音楽家にして実践家とも言える人物。ダンサーで、即興演奏家、ノイズメーカーで、同時に即興歌手。毎週火曜は、シンガポールの貧民街で、炊き出しの奉仕活動をしてたり、イラストも書けば、強烈に美しいインスタレーションを作ったり。大袈裟でもなんでもなく、オレに自由ということと、作品とともにみなと楽しく生きることを教えてくれた人物。彼がいなけれれば、音遊びの会と一緒になにかを作ることもなかっただろうし・・・というような話は、もうじき出る「ENSEMBLES」の本にも詳しく書いている。YCAMのオーケストラズで聴こえたささやかな男性の歌声は彼のものです。
そのザイのこと書いてるこんなサイトみつけました。
http://e-train.blog.so-net.ne.jp/2009-9-18



そしてもうひとり注目はDJ Sniff。アムステルダム在住の日本人・・・でよかったかな。正式にはアメリカ人になるのかな。すいません未確認。でも国籍のことは問題じゃない。そんなことより、今年の春に欧州でやった「幽閉者」のコンサートで彼が素晴らしい演奏をしてくれたことが、オレにとってはとっても重要。そしてもうひとつ重要なのは、彼が今現在オランダの誇る世界最高レベルの電子音楽研究所STIMEのチーフディレクターをやってるということ。そんな中で、彼は、さまざまな人材を結びつける役目をしてるという点。
彼に限らず、アジアン・ミーティングに集まってる多くのミュージシャンは、単に音楽を演奏してるだけではなく、自身でも企画をしたりプロデュースやキュレートをしてる点も、実はとても重要なファクターだと思っている。なにしろ、ここから生まれる交流こそが重要だと思ってるからだ。





というこで23日からの3日間、
アジア各国からのミュージシャンをフィーチャーするセットもあれば、小編成から大編成までのセットと、連日まったく違うことが特殊セッティングの中で起こります。
おそらくは最終日には(あるいは他の日にも)全員でのセットもあるかと思います。
その変化のプロセスそのものをぜひぜひ楽しんでください。


チケット、当日券もありますのでご安心を。



FEN(左からチーワイ、ハンキル、ヤンジュン)





アジアン・ミーティング・フェスティバル 2009
ENSEMBLES 09 休符だらけの音楽装置展 特殊コンサート編


今年で3回目を迎えるアジアン・ミーティング・フェスティバル。
今回は「ESENSEMBLES 09 休符だらけの音楽装置展」の展示もかねたコンサートです。
会場中に置かれた無数のスピーカー群とともに、アジア各国から、そして日本から集まったミュージシャンたち多数が3日間にわたって特殊コンサートを繰り広げます。



2009年10月23日(金)〜25日(日) 浅草アサヒ・アート・スクエアー
23日 18:00 open 19:00 start 21:30 close
24日 17:00 open 18:00 start 21:00 close
25日 15:00 open 16:00 start 20:00 close
事前予約:3,500円 当日:4,000円 
三日通し券:9,000円(要予約)(全自由席)
http://www.p3.org/aas/



出演: ザイ・クーニン (シンガポール)  ヤン・ジュン (北京/FEN)  ユェン・チーワイ (シンガポール/FEN) リュウ・ハンキル (ソウル/FEN) 大友良英 (FEN) DJ Sniff (アムステルダム) ヴィヴィアン・ワン (シンガポール) レズリー・ロウ (シンガポール)
山本達久 吉田アミ  ユタカワサキ  Sachiko M  山内桂  毛利悠子
やくしまるえつこ/永井聖一/真部脩一/西浦謙助 (相対性理論)
OLAibi/AYA (OOIOO)
一楽儀光 (ドラびでお)〈23日のみ〉 伊東篤宏〈23日のみ〉 山川冬樹〈23日のみ〉 石川高〈25日のみ〉
高田政義〈照明〉 近藤祥昭〈音響〉
ほか


ザイクーニン