続 日本フリージャズ創成期

  昨日のJAMJAMTV第2回「続 日本フリージャズ創成期/ゲスト 副島輝人」、視聴ありがとうございました。これまで表に出なかった、今後も公には出ないであろう話が多かったと思います。前回は麻薬、今回はセクトと暴力、それこそDOMMUNEのようなメディアじゃないと出てこない話だったかもしれません。あくまでも副島さんの立場からの視点という注釈つきで、しかしまぎれもない副島さんの実感としての本音であったと思います。
  麻薬の時代はわたしは小学生だったので、さすがに知りませんが、セクトの時代の末期はわたし自身も多少ですが知っています。正しくはセクトの後にやってくるカルトの時代の入り口を身をもって経験したというところかもしれません。この辺のことは、いつか、自分自身の問題として、生きて頭がはっきりしている間にちゃんと書きたいと思っています。それは誰かを批判するとか、そういうことでは全然なくて、そういうものに関わったのは自分自身であり、セクトからカルトへの移行のメンタリティは、明らかに自分自身の中にあった・・・という問題として。なので、問題が大きすぎて、今は、まだとても書ける感じではないのですが、でも、この20年、わたしがやってきた音楽の底流にずっと流れているのはこの問題でもあり、そのことをより具体的に作品へと昇華しようとしだしたのは、ENSEMBLESからだと思っています。


 帰国後は水戸芸術館で行われる「ENSEMBLES2010 共振」の準備にはいっている。10月30日に水戸市内で行われるアンサンブルズパレードを期に、1ヶ月水戸に滞在して制作にはいる。ENSEMBLESをやる際に、いつも裏にあるのは「同期なき共存」というテーマ。どこまでやれているのか、いまだ途上のような気がするけど、でも、そもそも音楽においてはなにかを完成させるとか完全に実現しようという脳内だけの発想も危険なのだ。不完全な体と、なにやら複雑な人間関係の中で生まれる最善の音楽。さて、そろそろエンジン全開するか。