飴屋さんのこと
ライブばっかやってる場合ではないのです。長崎組の音楽のほうも、せっせとつくっております。関係者の皆さん、心配しないでも大丈夫ですよ〜。
ところで昨日は、非常に敬愛する、ものすご〜〜〜く大好きな美術家であり、音楽家であり、演出家、役者でもあり、それ以外にも山のようにいろいろな面白いことをしている飴屋法水さんがきていてびっくり&嬉しくて飛び上がりました。会うの、もしかしたら10年ぶりになるかも。彼の作品もですが、そのライフスタイルもわたしは好きで、90年代に東中野に動物堂をつくったり、そのときでた「キミは動物(ケダモノ)と暮らせるか?」という本は名著だと思います。
10年以上前、彼の「パブリックザーメン(公衆精子計画)」という強烈にラディカルな作品でご一緒したことがあり、このときわたしは彼に精子を3回ほど提供、ほかにも山塚アイ、中原昌也、根本敬等が提供して精子を冷凍保存展示し、希望者がいれば場合によっては提供するという、要するに、その気になればセックスレスでわたしや彼等の子供を産むことも出来るという、ものすごい作品でした。今でも覚えてますが、当時私が住んでいた四畳半のアパートに白衣の看護婦姿のスタッフ2名とともに液体窒素のボンベとビーカーや顕微鏡を持ってあらわれて、で、わたしの精子を取っていったんですよね〜。そのときの様子はすべてビデオになっているのですが、わたしの部屋のテレビではちょうど関西大震災のニュース速報がながれていて・・・そんな時期の出来事でした。
少し前に出た飴屋法水の全仕事を特集した本のインタビューで、彼が状況劇場の音響をやっていた若い頃に、武満徹に声をかけられて評価された話がでていて、それがあったから続けられたみたいなことがでていて、オレの中の飴屋さんって、もっとハイパーなイメージだったんで、意外なような、でも、その気持ち、すごく良くわかって。わたしも武満さんに声かけらたことがあって、ただの一度だけでしたが、最初の映画音楽をやったときに電話がきて食事をご馳走してくれて、とてもいい言葉をいただいて、こんなことでも駆け出しにはすごい自信と励みになるんです。オレでも映画音楽やっていいんだって。権威のある人の言葉ってよりは、こちらが尊敬している仕事をしている大先輩の言葉って意味で大きかった。
飴屋さん、またいつかどこかで、ご一緒できればいいなって思います。