バーデンバーデンのリハと録音初日

ラディアンのDsマーティン・ブランドルマイヤー、Tpのアクセル・ドーナー、サイン波のSachiko M。ドナウエッシンゲンからの依頼は、いまあなたが一番一緒にやりたいメンバーでカルテットを組んで自由にやってくれ・・・というもの。で、オレが選んだのがこの3人。

今日は国営ドイツ南西放送（SWR)のスタジオに入って、録音に向けてのこまかい音調整ののち、ひたすら即興演奏を録音。予想通り素晴らしい内容。非常にリズミックな上にタイト。硬質なスピード感。でもいわゆるジャズ発祥の即興演奏の語法のようなものはほとんど出てこない。かといってノンイディオマチック的でも現代音楽的でもなくて、でもわたしが好きな即興のグルーブのようなものは確実にある。反音楽ではなく、確実に音楽だけれど、でも、わたしの嫌いな音楽のある種のうざったさがない。やっていてものすごく楽しい。新しい音楽というわけではないと思うが、この面白さは、少なくと今まで経験したことがない。まわりっくどい表現だけど、初日はこんな感想。

先週がNHK,で、今週がSWRと、放送局の最高級の録音機材にかこまれて作業。録音してれば幸せ〜みたいなオレとしては、至福の毎日。おかげで、せっかくバーデンバーデンの高級ホテルにいるのに、ご当地名物の温泉に入る暇もない。

あ、扁桃腺が腫れてたうえに、疲労で具合がわるかったのに、録音スタジオにいったら、なんだか具合がよくなってきた。電磁波は体にいいのだ（うそ）。