電車ください

otomojamjam2007-01-28

あまりの疲労に、「電話ください」ってメールを書いて出したつもりが「電車ください」になっていたのに今気付いた。笑ってすませてくれ〜。お願い!



今は欧州時間で夜中の1時。コンサートを終えてホテルの部屋に戻ってきたところ。
コンピュータに入ってるチャーリー・クリスチャンを聴きながら、おせんべいをパリパリ。録音は1940年、今から67年前。世界中が殺戮を繰り返していたときに、こんな優雅で硬質なポップスが録音されてるんだから。21世紀の今も世界中で殺戮はつづいていることには変わりないけど、ポップスからは優雅さも、わたしの好きな硬質な感じも消えうせてるような気がして仕方ない。



さてさて、一昨日はパリで、Rovaオーケストラのメンバーとしてコルトレーンアセンションを演奏。大きな会場がソウルドアウト、しかも演奏が終わるとスタンディングオベイション。オレ以外は全員アメリカ人のメンバーで構成されているこのオーケストラに入るといつも思うのは、オレがとてつもなくチビに感じるってこと。みんなオレよりもひとまわりもふたまわりもでかい。音楽もそんな感じ。やってると非常に楽しい。でもどこか自分の音楽とのずれも感じる。アンコールでは同じくコルトレーンの「アフター・ザ・レイン」。 名曲だ! 




翌日は朝7時におきて、パリのオルリー空港からミュンヘンに飛んで、列車と車をのりついて、9時間かけてオーストラリアの山間部にあるUrichsbergという村へ。一面雪景色。フリージャズやエレクトロアコースティックのコンサートをやることで有名な人口800人のこの村で欧州版のわたしのカルテットの演奏ツアーの初日を。メンバーはアクセル・ドナー(tp)、ラディアンのマーティン・ブランドルマイヤー(ds,perc),それにSachiko M(sine wave)。一昨年の秋のドナウエッシンゲン音楽祭に出たメンバーだ。1年半ぶりの演奏だけど、硬質なわたし好みのアンサンブルは相変わらず健在。素晴らしいメンバー。こんなタイプの即興演奏は、少なくともオレは今まで聴いたことがない。やっていてドキドキする。



で、今日は、朝6時に起きで、車、列車、飛行機をのりついで同じく9時間かけてベルギーのHasseltへ。欧州内を不合理に右に左に行ったり来たりしてる感じ。今日の会場は昨日はとうってかわってクラブ的。会場の音響に音楽の内容が強烈に左右される。左右されないような音楽家は逆に信じられない。いや、今日も今日で、素晴らしい演奏。はやくこのバンドを日本にもつれてきたい。
連日こんな感じで2月4日まで欧州内の移動とGIGを繰り返します。明日からのスケジュールを下につけておくので、お近くの方はぜひいらしてください。


明日29日はアムステルダム。移動時間が2時間ですむのがなにより嬉しい。





大友良英(g,TT) アクセル・ドナー(tp)、マーティン・ブランドルマイヤー(ds,perc),Sachiko M(sine waves)欧州ツアー


1月29日 9:00 pm アムステルダム Public Space with a roof
1月30日 8:00 pm  オーストリア ウイーン Porgy & Bess
1月31日 8:00 pm オーストリア グラーツ Forum Stadtpark - Graz
2月1日8:00 pm スイス  チューリッヒ Intern. Gesellschaft Neue Musik
2月3日  スイス Biel  / EAR WE ARE FEST. Alte Jura-Garage - Biel
2月4日9:00 pm  ドイツ Weikersheim  / Club W 71