ウィーン到着

otomojamjam2008-03-30

ウィーンに来るの何年ぶりだろう・・・久々だ〜〜〜などとみなの前でのたまわっていたら、よくよく考えてみたら、手術前の昨年2月と、ツアーを再開した昨年11月にウィーンに来ているではないか。ほぼ1年のうちに二度も来てるのに・・・・。う〜〜〜ん、なんというか、これ、過去にこだわらいないさっぱりした性格のなせる業? あるいは、あまりにやることが多くて、すぐに終わったことは忘れてしまうから。はたまた、もしかして更年期障害。なんとなく後者の予感。あ〜〜いやだいやだ。とりあえず、過去にこだわらないさっぱりした性格ということに自分ではしておこう。



さてさて、オランダのデンハーグ、南ドイツのショーンドルフの公演を終えて、明日30日は今回6公演目になるウィーン。
はじまる前は、ほぼ初といえるメンバーでのあらたなONJOで不安もあったけど、今ははっきりと、これまでにないくらい最高の状態だと確信しております。今までになく即興の比重が多いこともあって、毎公演毎公演まったく違う。全然違うことが起こる。正確に言うと、毎公演毎公演、メンバー全員であらたなONJOを作っている感じだ。これが面白い、実に面白い。こんなバンドをやりたくて今までいろいろやってきたんじゃないかって思えるくらい毎公演が楽しい。
知らない土地を移動しながら連日演奏を繰り返す中で何かをつくる・・・というのは音楽としては非常に古典的な方法だ。言葉を弄して音楽の説明をしながらつくるようなものより、コンサート会場という現場で連日わいわいやりながら、音を出してなにかをつくっていくことのほうが、オレにははるかにしっくりくるし、その醍醐味があるからこそのツアーとも言える。ONJOはその名に冠したジャズとはずいぶん異なる音楽を演奏はしているけれど、そういった意味では、十分にオーソドックスにジャズ的だし、もっと言えば非常にオーソドックスな芸能の方法を選択してるともいえる。ただしそういった古典的なものとの根本的な違いは、メンバーひとりひとりのアイデンティティが決してひとつのバンドのみに依存していないということと、そのことから生れる即興演奏のシェアの方法がそのまま音楽に出ているところではないかな。これに関してはONJOはかなり独特な方向にすすんでいってるように思う。
THE THINGのリーダーであり、ONJOのメンバーでもあり、オーストリア人との間に5ヶ月になる子供のいるスエーデン人マッツ・グスタフソンが欧州一の日本料理屋だと胸をはって紹介してくれたウィーンのTENMAYAで、メンバーと和食をつっつきながら、メンバーひとりひとりが、そういえばいろんばバンドに所属してるだけでなく、みなそれぞれリーダーバンドを抱えていて、かつ、そこではメンバーの複雑に絡み合ってるんだよな〜〜なんてことに思いをめぐらせながら、英語と日本語の行きかう打ち上げの場で、そんなことをぼや〜〜んと考えた。そういえば、オレもマッツのバンドTHE THINGの11月の欧州ツアーに参加することになってる。世界はひとつではないし、音楽もひとつではない。自分自身もひとつである必要はない。ひつつに決める必要もない。そういうバンドになりつつあることが何より嬉しい。




こっちの時間で明日30日はウィーンのポギーアンドべスでの公演です。昨年11月のウィーン公演のときは、これを読んで来てくれた人にはビールの一杯もご馳走しまーす・・・なんて書きましたが、今回もまた声かけてくださ〜い。有料入場者に限り“気が向いたら”ご馳走しま〜す。



ではでは会場で。




写真上は、早朝のデンハーグ駅のONJO, 下は移動中の列車でつかれはててるオレ、そしてウィーンのTENMAYA。食い終わったあとの写真しかないのは、食ってる途中は夢中で写真のことを忘れていたから。そういえば本番中どころか会場の写真もほとんどないのは、やっぱ写真とることをわすれていたから。肝心のショットは全然ない。どうもオレには写真魂が欠けているみたい。