マルセイユの幽閉者

otomojamjam2008-05-15

マルセイユ2日目。ここモンテビデオは、演奏会場、スタジオ、カフェ、宿泊施設、事務所がいい感じで一体になっていて、もうずっといたいくらいの居心地の良さ。今回僕等が世話になっているスペースについては浜田さんの日記に写真とともに出ているので、ぜひぜひ参照を。http://hamadamariko.eplus2.jp/article/96733825.html



ところで昨日のInvisible Songs、会場に突然岸野雄一さんが現れたのにはほんとびっくりしました。パリに仕事で来ていて、急遽おもいたって、マルセイユに来てくれたんだそうです。しかも場所も確認せずに。どうやら現地のレコード屋に飛び込んで、チラシを見つけて来てくれたそうで、ほんと、ありがとう岸野さん。しかし道で偶然会ったときには、腰が抜けるかとおもったわい。



昨日がものすごくいいライブだったこともあって今日も皆上機嫌。そのままの勢いで幽閉者のライブ。昨日同様満員の会場。メンバーは飴屋法水(音具)山本精一(g)、Sachiko M(sinewaves)、ロードリー・デイビス(el-harp)、ZAK(PA sound)、そして大友良英(el-g, drums, TT) の6人。今回も会場の壁にそってまわるくセッティング。ベオグラードに行って参加できなかった秋山徹次の場所には、飴屋さんがコンピュータを置く。このコンピュータには飴屋さんとコロちゃんのお子さんがお腹の中にいたときの超音波エコーの映像と、お医者さんの説明の音声が入っていて、演奏中、この映像と音が随時流れる中、即興演奏。お客さんが入る時点でもう演奏がはじまってる趣向。50分間、緊張感がとぎれることなく、今までに聴いたこともないような音楽が。いやもう、言葉もありません。みんな素晴らしかった。最近はもうすっかり、会場の中で距離をおいてセッティングする演奏になれてしまって、あまりにこのやり方が面白いんで、すっかりはまっているけど、今日も、これでなくては成立しないような、そんな演奏だったのではないかな。幽閉者、足立監督の手を離れて、なんだか違うものに進化しつつあるような。従来の即興の作法とも全然違うし、作曲ともまるっきり違うし、なんだかよくわからないものではあるけど、でも、これ、これ・・・という確信はあるんですよねえ。いやあ、ほんと面白い。



今日で、日本からきたメンバーとはお別れ。名残惜しい。もう2〜3本一緒に演奏したかった。会場の中庭で、主催者とともにシャンペンで乾杯!いつものように2時すぎまで、下さらない話で、地元のよっぱらいとともにもりあがりました。



明日はTGVでパリ、シャルルドゴールに行って、ここからソウル経由で成田へ、さらにここで乗り継いで、シカゴからカナダモントリオールへ移動。丸2日かけてカナダのヴィクトリアビルフェスに単身向かう。むこうでマルタン・テトロ、ルネ・ルシエとのトリオの演奏。なんでこんな馬鹿げた移動をするかというと、飛行機のチケットの関係。ご存知の方も多いとおもうが、こうしないとチケット代がべらぼうに高くなってしまうのだ。それでも無理をして行くのは、別にフェスに出たいからではない。大親マルタンからの誘いだからだ。彼の誘いなら地球の裏にだって飛んでいく。


ツアーはまだまだつづく。そろそろ日本食が恋しい。成田で蕎麦を食べよう。


写真上 打ち上げ会場の山本、ZAK、浜田さんのマネージャー美音堂の市川さん
写真下 幽閉者のサウンドチェック、左から飴屋さん、ロードリー SachikoM
中庭にて、左から主催のジャン・マルク・モンテラ、浜田さん、コロちゃんと子供ちゃん、SachikoM、山本精一