マイ・ファニー・ヴァレンタイン

otomojamjam2010-02-14

チェット・ベイカーやマイルスのヴァージョンもいいけど、圧倒的に好きなのがジム・ホールビル・エヴァンスのアンダーカレントにはいってるマイ・ファニー・ヴァレンタイン。CDになって1曲目がなぜかアウトテイクのマイ・ファニー・ヴァレンタインではじまってたりしますが、わたしが好きなのはLP時代の1曲目のほう、CDだと2曲目。今までの人生で一番数多く聴いたスタンダードナンバーは間違いなくこれ。オリジナルの歌詞にでてくるお茶目なヴァレンタインの面影が完全に消し飛んでしまいそうなくらいドライブする演奏。この世で一番好きなエレクトリックギターの音色。


これにはまったのは今から31年も前、友人が西荻でやってったジャズバーで毎夜のように聴いたのがきっかけだった。今でもこれを聴くと、1979年の西荻のあの風景が見えてくる。もう消えてなくなってしまったあの風景を思い出させるからか、どうなのか、あれだけドライブする演奏なのに、これを聴いてると、なんだかガラにもなくセンチな気持ちになってくるのはなんで。だったら聴かなきゃいいのに、でも聴いちゃうんですよねえ。


当時のLPのジャケットには1959年8月1日録音と記されていたを今でもはっきりと覚えている。なにしろ、これってオレの生まれたその日なのだ。でも実際の録音は1962年4月24日と5月14日。CDの時代になってクレジットが訂正されたときには本当にがっかりしたなあ。


ただいまバルセロナは2月14日午前3時。ホテルの部屋で流れているのはジム・ホールビル・エヴァンスのアンダーカレント。
今回の欧州ツアーのラストコンサート、ジョン・ブッチャーとのDUOを終え、ついさっき、打ち上げからもどってきたところ。昨日の打ち上げとはうってかわって、今日は全然オトコくさくなくて、なんだかとっても華やか。わ〜い。でもこれはこれで、ひとりホテルにもどるのがちょっぴり寂しかったりして。


さて帰国の準備だ。


日本にもどるといくつもの仕事がてぐすねひいて怖い顔で待っております。
待たせてすんません。
でも、マドリードバルセロナの美味いメシで英気を十分にやしなわせてもらったんで大丈夫!
気持ちの準備は万端。
帰国したらまずは「アブラクサスの祭」のサントラ。
すでに大方の曲は、主演のスネオさんやともさかさんの顔とともに、頭の中で鳴り出している。
いい映画にするぞ〜。 
まってろよ加藤監督!