FEN ツアー日記 その1

otomojamjam2010-09-15

ソウル公演2日目も無事終了しました。
明日は東京に移動。
そして17日金曜は、キッドアイラックホールのPAなしの環境で、特殊セッティングでのぞみます。これぞFENの本領という演奏が聴けるはず。お見逃しなく!


FEN - Far East Network-東アジアツアー
大友良英(perc, guitar, turntable 東京)
YanJun (electronics, voice 北京)
Yuen Cheewai (laptop、piano シンガポール
Ryu Hankil (inside-clock、typewriter ソウル)
9月17日(金曜)明大前 キッドアイラックホール
19時開場 19時半開演
料金前売り2300円 当日2800円
問い合わせ キッドアイラックホール 03-3322-5564
http://www.kidailack.co.jp/?page_id=8




さて、
今回FENの映画を撮ってる関係で、当面の間FENツアー中はメンバー全員、監督の岩井主税と石田悠介の命令で、毎日日記を書かなければならなくなった。
ブログにでもアップしないと忘れそうなので、ここに日記をアップすることに。



9月12日 
羽田で撮影の石田くんと合流、ソウルへ。
羽田空港の国際線ロビーは実に小さい。10月から大きくなるらしいから、今回がこのしょぼいロビーの見納め。
到着はソウルの金浦空港。この空港を使うのも90年代以来。羽田にしろ金浦にしろ街中に近いのはうれしい。
金浦には韓国ノイズの先駆者のひとりホン・チュルキが迎えにきてくれる。ありがたい。今回のホテルは鐘路5街近くのいい感じの安宿。601号室。日本でいうとややラブホっぽくみえる。でもネットもつながるし、余計な掃除とかもはいらなくて、蚊が出る以外は実に快適。
気候は9月にしては暑いけど、猛暑の東京からくると涼しくて気持ちい。
チュルキ、石田くんと3人で、着いて早々、ホンデの焼肉屋へ。もちろん豚の焼肉。ソウルで焼肉を食うなら豚がお勧めだ。その後、毎回いくホンデのおなじみのマッコリ屋へ。ここは自家製のマッコリが実に美味い。オレはアルコールは全然ダメだけど、マッコリだけはいつも一口だけ呑むことにしてる。一口でぐるぐるまわる。
ほかにも芋でつくったチジミや、貝の鍋等、どれも美味い。
ここでほどなくシンガポールから到着のチーワイ、北京からヤンジュン、そして彼らをインチョン空港に迎えにいったハンキルと合流。
前回の欧州ツアーはチーワイが病欠だったんで、FENのフルメンバーは実に11ヶ月ぶり。昨年の東京以来だ。
早速みなで、酒とメシ、してハンキルの恋バナをネタに話がもりあがりまくる。そう、そう、これこれ、この感じこそFEN。いや〜懐かしい。内容を書きたいところだけど、いやいや、とても書けない。その後、もう一軒、チキンの店にいって、結局ホテルにもどったのは4時。



仲の良いハンキルとチーワイ、いい年をしていつもじゃれあってる。




9月13日
今日はオフ。ということで、ひとりインサドン近くの楽器屋街をひとりうろついて、水戸のアンサンブルズ展で使えそうな楽器(主に韓国伝統楽器の撥類)を物色。
夜は再びFENのメンバーに石田くんを加えて、インサドンにある韓国風水餃子の店へ。ここも抜群に美味い。昨日の呑み疲れもあって、今日は、その後カフェに行って、おとなしく12時過ぎに帰宅。その後はアンサンブルズ展用の原稿を明け方まで。旅に出ると仕事がはかどる。


9月14日
FEN公演初日。場所はホテルから車で数分のアートセンターNABI。
今日もチュルキが手伝ってくれる。
ファーストセットはFENのライブ。
久々の4人の演奏は、実に楽しかった。おとといの打ち上げのときのように、そうそう、これこれ・・・って感触。ただし演奏の場合は、毎回全然違う音楽になる。とりわけ今回は、ハンキルの楽器がこれまでのものとは全然違って、タイプライターとスネアドラムを組み合わせたへんてこな楽器で、それもあって、音の質感は全然ちがうものに。それでも、やっぱりFENって感じの音楽なになるのはなんでなのか。
FENアイデンティティは、おそらくは演奏のスタイルにあるのではなく、あるいは即興の方法にあるのではなく、もっと別のところにあるような気がする。
セカンドセットはアートセンターらしくトーク
演奏後にしゃべらなくてはならいというのは、いつも大変。特にFENのようなライブだとなかなか頭のスイッチが切り替わらないのだ。出来れば演奏なら演奏だけ、トークならトークだけにしたいけど、まあ仕方がない。トーク中はFENのようなやりかたのバンドのアイディンティティとはなんなんだろう・・・などということをづっと考えていた。多分映画でなくてはアルバムが作れない・・・と思ったのは、このことと関係あると思う。何よりも音が重要なのは確かだけど、でも音だけではないのだ。


その後はキュレーターのキム・ヨンジュさんや、もうひとりの韓国ノイズの先駆者チェ・ジュニョン、そしてチュルキ等と近くの店で打ち上げ。キムさんは僕等のことを非常によく知っていて、うれしい限り。アートシーンでそんな人はめったにいないもの。
ここの名物は牛の内臓や血液で出来たスープ。これも実に美味。1時過ぎまで、いや2時近かったかな、またもやハンキルが打ち上げの主人公で、わいわい盛り上がる。ソウルでもアンサンブルズパレードができないものかとジュニョンとチュルキにも相談される。昨年やった水戸のアンサンブルパレードをyoutubeで見てくれていたのだ。ソウルでやったら面白いだろうな〜。そのうちソウルの人たちが水戸にきたり、水戸の人がソウルにいったりして一緒にやったらもっと面白いだろうなあ。そんな夢みたいなことを話す。
しかしみんな呑む。驚くくらい呑む。水だけでそれにつきあってるオレもどうかと思う。でも楽しいから仕方ない。


 その後はホテル近くの屋台でチーワイ、ヤンジュン、石田くんと、アジアの音楽情勢について結構まじめな話を。たまにはマジな話もするのだ。こんな時間なのにキンパップにトッポキ、そしてチャプチェにマッコリを平らげて、これでひとり900円くらい。安い。ホテルにもどったら5時だった。



ソウル公演2日目の日記は明日に。



撮影の石田くん。男前であります。